2017年6月5日月曜日

性感染症予防クリーム(VIBLOK)




ここ2回ほど、ワクチン研究リストであまりいい報告ができなかったので…、ちょっと今回はリストから離れて、別の新しい&「これは結構イケルかも!」という治験情報をお送りしたいと思います!



(1)性感染予防クリーム VIBLOK

これまでにもこのブログで、ヘルペスに対抗するための軟膏開発(例えば、NB-001など)について、チョットですが…、ご紹介したことがあると思います…。

現在、日本でも ヘルペシア などの軟膏が販売されているので、ご存知の方も多いかと思います。

今回、ご紹介するのは、もうちょっと幅の広い使い方ができると期待されているもので…、

アシクロビル、バラシクロビル、ファミコビルなどの薬剤ではなく、シリコンを使った物理的な防御方法により、性行為による感染症を防ぐ

というもののようなんです!

現在、開発を進めているのは、アメリカ フロリダ州にある CLJI Worldwide という小さな会社のようで、同社のホームページを見る限り…、

性器ヘルペスを含む性感染症(おそらく性器間によるもののみ)を、80%近く防ぐことができる

というスバラシイ結果を得ているようで、これからの開発に大きく期待できるものかと思います☆

ちなみに、CLJI Worldwideのホームページは、以下のような感じになっております。


 CLJI Worldwide


フロリダで開業している二人のお医者さん(Craig先生とJose先生、上写真の両端)は、以前から「性感染症を少なくするために何かしらの貢献をしたい」とずっと考えておられたようなんですが、やっぱり、資金が必要なわけで…。その時に、TY Crossさんという方(写真の真ん中で色々とビジネス経験が豊富な方のようです)とお知り合いになったようで、そこからこの事業が始まったようなんです。

その結果、今回ご紹介する性感染予防クリームとして開発中なのが、この、




なんですね!


(2)なぜ効果があるの?現在の状況は、そして今後の見通しは?

まず、「なぜ効果があるの?」ということについてなんですが…、

これについては、いろいろと論文なども調べてみましたが、ちょっと分からないんですね…。ただ、2017年5月23日の PR Newswire によると、

VIBLOK is a virtually colorless, odorless, and tasteless cream designed to create a protective skin barrier that prevents the passage of viruses (e.g., HSV-2). Laboratory testing indicates that the cream can block virus passage at over 80% efficacy at the correct dosage. The SAFE Trial will provide an indication as to whether VIBLOK can safely and effectively block virus passage from the skin in HSV-2 infected people and in doing so, target the currently high prevalence of this sexually transmitted infection (STI) in industrialized and developing countries.
VIBLOKは、無色、無味、無臭のもので、HSV2を含むウィルスの透過を防ぐために作られたクリームです。実験室での結果によると、このクリームは適切な濃度で使用することにより、ウィルス透過を80%抑えることができると報告されています。

ということのようです。 まぁ、理由は分かりませんが…、そうだとしたら、スゴイことですよね!( `ー´)ノ

現在、手に入るバルトレックスとコンドーム、それに加えて、このVIBLOKを使えば、感染の可能性をほぼゼロにすることも可能なのではないでしょうか?(^◇^)

CLJIのホームページに掲載されている Q&A を見てみると…、

  • シリコンを使った技術で感染を防ぐように設計されている
  • 効果があるのは約1時間ぐらいなので、実際の行為の直前に使用することになる
  • 例えば、潤滑を良くするためのクリームとして塗るとか、他の潤滑剤と一緒に使うのも可能
  • 使い方は、直接性器に塗るだけなので非常に簡単!

といったことが書いてありました。持続時間がさほど長くないので、日常生活で用いるよりも、性行為の際に用いることが多くなると思いますね… (^^♪


そこで、気になる「現在の状況」なんですが…、

つい先日(2017年5月末)に、


  オランダで治験が開始!(^^)/


されまして、現在は治験参加者の募集を行っているところのようです☆(^^♪

ちなみに、治験は以下の三カ所で行われている模様です。




治験に関する詳しい情報は、以下の画像をクリックすれば入手できます☆


 Viblok Trial



治験開始が2017年5月末なんですが、2018年1月か2月ぐらいまでに48人のデータを集めて終了となる予定のようです。

ここから先は、私も分からないんですが、CLJIのホームページによると…、

現在は治験の段階なので誰も入手はできないが、2018年には販売を開始したいと考えている

ようなんです!(^^)/

おそらくですが…、今回の治験は「製品の安全性を確認するため」に行う&薬としての承認を求めていないので 、安全性が確認されればムッチャ早く市場に出てくるのでは?と考えています。(←これは、私の私見&希望です!)

考えてみれば、「避妊機能がないコンドーム」のようなものなので、薬品としての承認を得る必要もないのかもしれないですね☆


ちょっと、これは 大きく期待できるものかもしれないですね☆(^^♪


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今回は、性感染を予防するためのクリーム VIBLOK について調査をしてみましたが、いかがでしたでしょうか?(^^)/

性器ヘルペスに悩む方の多くが…、

  「ひょっとして、感染させてしまうんじゃないかなぁ…」

という不安から、性行為や結婚・お付き合いを避けてしまう傾向にあるかと思います…。今回紹介した VIBLOK が一日も早く承認されて、日本でも承認&入手可能になると良いですね…。

ただし!実際に購入・使用する際には、お医者さん・専門家の意見を基に各個人でご判断ください。


2 件のコメント:

  1. 銭形さん、いつも情報ありがとうございます。
    このクリームもウィルス感染を防ぐ、とあるのですが、どう思われますか?
    角質層に浸透してバリアするらしいので、角質がない部分には効果が無さそうですが…

    http://douryokusha.jp/html/delma.html

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    1. 銭形でございます。
      メッセージ、ありがとうございます (^^♪
      さて、ボルダースキンケアについてですが…、これは何か粘膜に塗ったら、かえってかぶれそうな感じがしませんか?「化学物質でバリアーする」みたいな方法を採用しているようなので、なんか直接粘膜に塗ったら、かえってひどくなりそうな気がします… (´・ω・`)
      「角質層の下にまで浸透してバリアを張る」のは良いんですが、これが意味するところは、「角質層の表面はかなり強力な化学物質で保護し、それ以外の安全な物質を皮下に浸透させる」というモノなのだろうと思います(素人考えですが…)。その強力kな化学物質を直接皮下組織と同じような性器粘膜に塗るのは、ちょっとアブナイと思います…。
      以上、素人考えの返信ですが、如何でしょう?
      また、これからも色々と情報を集めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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