2013年11月28日木曜日

とある論文について…(2)

すみません、なかなか忙しくて、UPできませんでした…。

まずは、その 「とある論文」 とやらのタイトルを見てみますと…

Efficacy of the anti-VZV (anti-HSV3) vaccine in HSV1 and HSV2 recurrent herpes simplex disease: a prospective study (「HSV 1 & 2 における VZVワクチンの効果」)

ということなんですが、もう少しわかりやすく言うと、

  「口唇・性器ヘルペスにおける、水痘ワクチンの効果」

ということになるわけです!

以前にも書きましたが、これまでの家庭用医学書(それほど専門的ではないもの)やヘルペス系の論文などをパラパラっとみても、

たとえ同族であっても、HSV 1, 2 (=口唇、性器ヘルペス), HSV 3 は、異なるものである

と書かれていることが多かったので、この論文のタイトルを見て、思わず…

  ギョギョッ!(゜o゜)

としたわけです…。

それで、その中身を見てみると…、ビックリするような内容がまとめられていたんです!

まずは、その研究の手法をまとめてみると、
The present prospective study was conducted from January 2005 through January 2011. Twenty-four patients afflicted with HSV1 and HSV2 herpes recurrences over a period of years, numbering 6–8 and more recurrences per year, agreed to receive the anti-VZV vaccine. They were compared with 26 nonvaccinated patients presenting with herpes simplex diseases 2–5 times a year. All 50 patients were documented with anti-HSV1, anti-HSV2, and anti-VZV antibody serological testing.

  1. 調査の時期は、2005年1月から2011年1月の6年間
  2. HSV 1、2に感染している24人の方に水痘ワクチンを接種してもらい、非接種群(26名のHSV 1, 2感染者)との比較を行った
バルトレックスによる抑制治療を受けている人は、2週間、薬の接種を控えてもらい、その薬の効果が消えてから水痘ワクチンを皮下注射してもらったもよう
という点が主なポイントとなるようです。

次に、その気になる結果なんですが…、その内容を見てみると…、
Results: From 2005 through 2011, for the 24 anti-VZV vaccinated patients, the average number of herpes relapses decreased to 0, correlated with an increased anti-VZV antibody level and clinical recovery of all patients, whereas no improvement was observed for the 26 nonvaccinated herpes patients.
Conclusion: Data for the anti-VZV serological antibody levels tested before and after anti-VZV vaccination showed a significant (P , 0.001) increase among vaccinated patients. This suggests defective anti-VZV immune power in these patients. After 6 years of positive results for anti-VZV vaccine, this is a logical and fair hypothesis. We can now undertake a randomized study to confirm these findings.

  1. 2005年から2011年までの6年間における変化を見てみると、水痘ワクチンを接種した人の全員(=24名)が再発ゼロとなったが、ワクチンの接種を受けていない26人には、症状の改善は見られなかった。
  2. 水痘ウイルスに対する抗体は、ワクチン接種後、有意に増加しており、この抗体がHSVの症状改善に影響しているのかもしれない…(最後の部分は、論文の中に書いてあるものです)
という、ちょっと目を疑うような情報が掲載されておりました!

まぁ、水痘ワクチンと言えば、日本でも保健所や病院などで接種できますし(保健適用外ですが…)、危険性も少ないですからね…、「ひょっとしたら…」、と考える方もいるかもしれません…。

ただ、私がよくネタを仕入れるために活用させて頂いているサイトの投稿を見る限りでは…、

水痘ワクチンを接種して、症状が軽くなった人もいれば、全く変化がなかった人もいる

ようで、必ずしも100%成功する対処法とは言い切れないようです… (ーー;)

事実、この研究、「突っ込みどころ満載」 なんですね!(゜o゜)

それに関するお話しは、また次回に… (笑)

(注) 今回の記事に記載している内容は、あくまでも素人の銭形が理解した限りのものであり、なんら科学的根拠があるものではありませんので、例えば、「よし、それでは、水痘ワクチンを接種しよう」と短絡的に判断することは止めてください。最終的な判断は、必ずかかりつけの医者などと相談した上で行うようにしてください。

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