今日は、偶然にも ASP2151 の治験を進めているMARUHOさんのHPで、
MARUHO DERMA REPORT
なるものをダウンロードして読んでみました(^^♪
日本語で翻訳が書いてあるので、
「HSV系の記事をちょっと英語で読めるようにチャレンジしたい(^^♪☆」
というやる気ガッツリ!の方には結構良いかもしれません☆
さて、その内容ですが…、
結構、知らないことが書いてあったので勉強になりました!
というのが感想です☆
特に銭形が「へぇっ!」と思ったものをいくつか挙げてみたいと思います☆
(1)オーラルな性行為による性器ヘルペスの発症割合について
以前、このブログでも紹介したかと記憶していますが、今回のこのレポートでは、
「性器病変の10%~20%の原因はHSV1であり、口唇ヘルペスの同程度かやや低い割合の原因はHSV-2である」
と紹介されています。
オーラルを使った性行為などで、以前のような「HSV1 = 口唇ヘルペス、HSV2 = 性器ヘルペス」という単純な図式にはなっていないようですね。
この他にも、「HSV-1よりもHSV-2が再発頻度が高い」という点もとても勉強になりました。10~20%の方が複合感染しているのであれば、今後はHSV-2による口唇ヘルペスの再発に悩まされる方が増えるのかもしれませんね…。
(2) HSV1の複製時間と外用薬
これまでいろいろと論文なども見てきましたが、
「HSV-1の複製時間は8 ~ 12時間であるため、ちょうど複製が始まる時期に治療を開始することは、実際には不可能である」
ということは知りませんでした…!
事実、薬を服用して患部に到達するには結構な時間がかかるわけで…、
「あれっ、ちょっとピリッとするな…」
というあのヘルペス独特のシグナルを感じた時にはもう遅い…、というわけです (´・ω・`)
それで、早急な対応のために効果を発揮するのが、外用薬(つまり、塗り薬)で、現在日本で手に入るゾビラックス軟膏などがそのいい例になるかと思います。
これらの軟膏のほかにも、
アシクロビル50mg バッカル付着錠
(Sitavig / acyclovir LauriadⓇ、Cipher社により販売)
という薬(歯茎にペタっとくっつける薬)が2013年にアメリカで承認されたようで(日本ではまだみたいですね…)、従来の飲み薬と併せて使用されているようです☆
ちなみに、Sitavig の使用方法は、こんな感じらしいです☆
(3)ゾビラックス、バルトレックス服薬時の注意!
水をたくさん飲みましょう!
これは私も全く知らなかったのですが、ゾビラックス、バルトレックスの服薬時の注意点として、以下のようなことが書かれてありました!
すべてのヘルペス治療薬は、HSV DNAポリメラーゼを阻害してウイルスの複製を阻害するアシクロビルの類似薬であるとRosen 先生は話した。「バラシクロビル塩酸塩(バラシクロビル)からバリンが外れると、大量のアシクロビルが放出されます」が、それが腎臓に沈着して尿中で結晶化し、尿細管を損傷して腎不全に至る可能性がある。「臨床医の多くがそのことを知りません。アシクロビルやバラシクロビルを服用する際は、毎回、8 オンス(約237mL)のコップ一杯の水で服用し、その後も脱水にならないように数日間は水を多く飲むことを必ず患者に指導してください」
抑制療法などで毎日服薬されている方もいらっしゃると思います!
是非、普段よりもお水をたくさん飲むように心がけてくださいね☆(^^♪
(4)局所温熱療法!
これも、全く新しい知識でした☆
時間を見つけてリサーチしてみますが、レポートには以下のように書かれておりました。
局所温熱療法も有望視されている。リップスティックほどの大きさの筒から成る携帯機器(HerpothermⓇ、BioReviveⓇ社により製造)は、1日1 ~ 2回、HSVの水疱に当てると、51℃~53℃の熱を4秒間発生する。「口唇ヘルペスが再発しそうだと感じたら、この機器を皮膚に当てます。発生した熱がウイルスによる攻撃を阻止し、すでに水疱がある場合は、治癒を早めます」とRosen先生は話した。ドイツの試験では、アシクロビル併用の有無にかかわらず、本機器の使用により性器の水疱が1日で消失した。HerpothermⓇはEU 、オーストラリア、メキシコ、および中南米の一部で承認されている。
ちなみに、Herpotherm の現物は、こんな感じのようです☆
リップスティック型をしているのが、心遣いとして嬉しいところですね!男性は使いにくいかもしれませんが… ( ;∀;)
これは、以前このブログでも書いたことがあるかと思うんですが…、改めて書いておきますと…、
アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルは妊娠期間中でも安全に服薬可能で、分娩前に連日投与することで、新生児への感染を防ぐことができる
ようです。
もちろん、どのくらいの濃度の薬剤をどの頻度で、何日ぐらい服用するのか、といった細かな点は主治医の先生とお話しした上で決めてもらうことになるでしょうが、たとえ性器ヘルペスに感染していたとしても、通常の投薬治療を受けることで通常の出産が可能である という点は理解しておくと良いと思います☆(^^♪
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
やっぱり、いろいろと調べると新しい治験というものが見つかるものですね♬
今回の記事の中で、銭形が個人的にヒットしたのは…、
Herpotherm!
でしたね☆
温熱療法という単純なのも「イイね!」と思った理由ですが、それよりも、
器具が何かギアものっぽくってナイス!
と感じてしまったわけです… (^◇^)
少しASP2151関連の記事でまとめてしまったところもありますが、探してみればいろんな治療法があるんですね☆
次回もご期待ください☆(^^♪ (^^)/
0 件のコメント:
コメントを投稿