それはつまり…、
「治験のPhaseって一体どんなものなの?」
というものです…。
このブログでは、「〇〇〇がもうすぐPhase IIに移行するようです」などの情報をよくUPしていますが、ふと、
「Phaseの違いって何なんだろう…?」
と考えたわけです…。
以下の情報は、「医薬翻訳者になる!」というサイトからの情報ですが、なかなか役にたつ情報かと思います。
時間があるときにでも、一度見てみると良いかもしれませんね!
非臨床試験、前臨床試験、臨床試験(治験)について
http://www.iyaku-honyaku.net/studies.html
非臨床試験、前臨床試験
これらは動物実験です。人間を対象に治験薬(investigational drug, trial drug)を調べる臨床試験(clinical trial, clinical study, clinical research)の前に行われるものです。人間以外を対象にするため非臨床試験 nonclinical studyと呼ばれ、臨床試験の前ということで、前臨床試験 preclinical study(非臨床試験より狭義)ともいいます。臨床試験に先立つ、医薬品の薬理学試験、安全性試験と考えてください。モルモット(guinea pigs)、ウサギ、犬、などの動物に人為的に病気を誘発させ、実験します。
こうした「動物実験」を経て、ようやく臨床試験が始まります。
製薬会社は臨床試験をこれから実施してよいか許可を得るため、米国の場合なら、米食品医薬品局(FDA=Food and Drug Administration)に治験許可申請 Investigational New Drug Application (IND)を提出します。
臨床試験 (治験)
臨床試験は第I相、第II相、第III相試験というふうに段階を経て進行していきます。第IV相もありますが、これは医薬品が上市後の市販後調査Post-Marketing Surveillanceとなります。
簡単にそれぞれの相を説明すると、、、
- 第1相臨床試験 Phase I Clinical Trial
非臨床試験データに基づき最初に実施します。 健常な志願者(被験者)(healthy volunteers)を対象に薬の忍容性(tolerance)、 吸収(absorption)、分布(distribution)、代謝(metabolism)、 排泄(excretion)、生物学的同等性(biological equivalence)、 薬理作用(pharmacological action)を調べる臨床薬理試験です。 absorption、distribution、metabolism、excretionについては 頭文字をとって、業界ではADME と略語で参照することもあります。 - 第2相臨床試験 Phase II Clinical Trial
第1相で得られた情報に基づき、少数の患者を対象に、 薬の至適用量(optimal dose)の検討をします。 これは用量設定試験(dose finding study)と呼ばれます。 また特定の疾病に対する治療効果、予防効果を調べる 探索的試験(exploratory study)でもあります。 - 第3相臨床試験 Phase III Clinical Trial
第1相と第2相で用量が設定され、有効性(efficacy)が妥当と 証明されれば、多くの患者を対象に大規模試験が実施される。 検証試験(confirmatory study)といえます。第3相は対照群(control)を据えた 比較対照試験が実施され、有効性、安全性(safety)について証拠を集めることを目的とします。 - 第4相臨床試験 Phase IV Clinical Trial
治療的使用を意味し、新薬の承認後に実施される市販後試験(市販後調査)を指します。医薬品の市販後調査の基準である GPMSP(Good Post-Marketing Surveillance Practice)が定義するもので、医薬品の臨床試験の実施基準であるGCP(Good Clinical Practice) を遵守し実施されます。 こうした法令についてはこちらをご覧下さい。
ちなみにこのひとつの相が前期と後期にわかれていることもあり
・前期第1相臨床試験なら Early Phase I Clinical Trial
・後期第1相臨床試験なら Late Phase I Clinical Trial
となります。時に例えば、第IIa相 第IIb相などと細かく分かれている こともあります。
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